旦那もしくは妻の浮気が発覚し、浮気相手に慰謝料請求は可能でしょうか。
普通に考えれば、浮気の原因を作った旦那が悪いので、浮気相手に対して請求するというケースはあまり認められないと考えられますが、場合によっては請求が可能になることもあります。
今回はどのような状況になれば請求しても問題ないのか、さまざまなケースを想定してご紹介します。
1.そもそも請求できるかどうか
一般的に旦那や奥さんに問題の原因があるので、慰謝料を浮気相手に請求するケースはあまりないと考えるのが普通です。
もちろん、浮気相手が憎いという気持ちは分かりますが、浮気相手自身が浮気ということを認識せず浮気をしていることもあるので難しいといえます。
しかし、条件が揃えば慰謝料請求を相手に対して行うことも可能です。もちろん、このような状況で慰謝料請求を行うためにはそれなりの準備が必要になります。
証拠を揃えないと、浮気相手に慰謝料請求しても認められないケースも考えられるので、そのことを認識した上で浮気相手を訴えるようにしてください。
2認められるケース
浮気相手に慰謝料を請求できるケースがいくつかあります。
慰謝料を請求する前に、こちらの条件が本当に成立しているのか確認しましょう。
次の条件が揃っていない限り、浮気相手に慰謝料できません。次の条件が該当しているか確認してください。
2-1.既婚者だと知っていた
既婚者だと知っていながら関係を持ったとき、慰謝料請求が可能です。
この関係は間違いなく不倫だと気づいてしまった場合、請求対象となるので、いつから浮気をしていたのか、どのようにして浮気をすることになったのかを経緯を調べてみましょう。
2-2.離婚関係にないことを知りながら、肉体関係を持った
既婚者と肉体関係を持っていた場合は成立する可能性があります。
重要なポイントは、結婚している間に浮気相手と肉体関係にあったかどうかです。
これを証明することができれば、浮気相手への請求を前向きに検討しましょう。
2-3.夫婦仲を悪化させた
浮気や不倫をきっかけに夫婦の関係性が悪化してしまった場合、慰謝料の請求が可能になります。
浮気相手が登場するまでは夫婦仲は円満で順調であったのに、浮気相手が登場してから、夫婦仲が悪くなり最終的には離婚せざるを得ない状況になってしまった。
このような状況下での請求は認められます。
このように、浮気の状況を考えると相手が明らかに悪いと証明されれば可能になります。
どのような経緯で浮気をしたのかを調べた上で慰謝料を請求するようにしましょう。
3.認められないケース
もちろん、全てのケースで請求できるわけではありません。
次のような状況では浮気が認められても難しいというケースもあります。
3-1.浮気相手がこちらの素性を知らない場合
出会い系などをはじめ初対面で肉体関係を持ってしまった場合、浮気相手が浮気した旦那や奥さんのことをよく知らず、夫婦関係にないことを知った上で関係を築いた場合は、旦那や奥さんが素性を隠したことが原因なので、請求をしても認められないことも考えられます。
浮気相手が恋愛関係に発展してはいけない相手と知っていた場合、恋愛関係にならなかったことも考えられるので、浮気相手がこちらのことをどの程度知っているのかを把握するようにしましょう。
3-2.夫婦仲がすでに成立していない状態での不倫
不倫をするきっかけが、夫婦仲がうまくいかず別のところに癒しを求めるケースも考えられます。
二人の関係の悪さが不倫を後押ししたきっかけでもあるので、慰謝料が請求できないケースもあります。
別居状態になっている中での不倫はこのケースに該当する可能性があるので成立しない認識が良いでしょう。
3-3.旦那や奥さんから受け取っている
旦那や奥さんから慰謝料を十分に受け取っている場合、請求はできません。
例えば、旦那に慰謝料として400万円受け取っていると仮定しましょう。
旦那に加えて浮気相手に50万円慰謝料を請求しようとしても、400万円受け取っているという事実があるので、浮気相手への請求は難しくなります。
3-4.時効
不倫は3年以上経過すると時効が成立してしまいます。
不倫関係にあることが発覚し3年以上経過した場合は認められません。
いつ発覚したのか時期を確認した上で請求を行いましょう。
4.まとめ
浮気相手に対して条件さえ揃えば請求が可能になります。
もちろん今回紹介した条件が整っているのにも関わらずできないケースもあります。
あくまで今回紹介したのは「請求できる可能性がある場合」なので、慰謝料を確実に請求したい方は専門の弁護士事務所に相談をおすすめします。
もちろん請求されないケースと認められても、浮気自体が許されたことではないことを認識してください。