調査会社のつける企業の評点とは?企業の信用調査について徹底解説

調査会社から企業の評点を教えてもらっても、どの程度あてになる情報か分かりませんよね。今回は調査会社がつける企業の評点について詳しく紹介していきます。評価の付け方などの実態を紹介するので、調査会社選びの参考にしてください。

 

評価の付け方は調査会社でバラバラ

信用調査を行っている調査会社は複数ありますが、決まった基準がないのでそれぞれの規定に基づいて評価を付けています。ある調査会社では訪問での調査を行っているものの、ある調査会社では電話のみでの調査など、内容にバラつきがあることを理解しておくことが必要です。

 

また、原則は訪問調査のため、電話調査であってもレポートに「電話調査です」と書かれることはありません。さらに、どちらの調査方法であっても特に留意点がなければ100点満点(調査会社によって最上級評価の表記が違います)が付けられます。したがってレポートを確認する側には、よく調べた結果の評点なのか、いい加減に調べた結果の評点なのかを知ることができません。そのため同じ評点であっても、内容にはかなりのバラつきがあるのが実態です。

 

調査評価をプログラム化しているかどうか

大手の調査会社では調査結果をプログラム化しています。プログラム化とは、調査レポートを入力することで評点が出てくるシステムのことで、評点の付け方にバラつきが出にくくなることが特徴です。ただし、プログラム化していても調査を行うのは人であるため、主観点がかなり入ることになります。主観点がどれほどの影響を及ぼすか見ていきましょう。

 

調査員の主観点が評点を左右する

主観点とは調査員が訪問したときに感じる第一印象がほとんどです。調査員はアポイントなしでは絶対に行かないので、会社が汚かったり従業員の態度が悪かったりすると点数を付ける際に減点することになります。調査員が「この会社にはもう来たくない」と思うほど対応が悪い場合は、大幅な減点がある可能性があり、本質からずれた評点になることも少なくありません。

 

客観的な評価ができているか

評点では、調査対象の会社を客観視できているかという点も重要になってきます。調査員の主観点だけではなく、世間から見た客観点を盛り込むことで総合的な評点を付けることが可能になるためです。また、客観点を付ける際は大企業も、中小企業も同じ採点基準で評価するので、会社規模での格差はありません。では実際に客観的な評価とはどんな内容なのかを詳しく解説していきましょう。

 

業歴

一般的には会社を設立してから3年が経過していないと、調査員から厳しい目で見られることになります。最近は業歴の浅い企業の健闘で、老舗の企業が倒産してしまう現象が起きています。その一方で、脱サラをして独立後3年以内に倒産してしまい、倒産統計に載らない倒産も相当数あるのが実状です。信用評価では3年がラインというのは、そういった背景が関係しているのでしょう。

 

資産内容(不動産)

会社が保有する資産には動産と不動産がありますが、預貯金・有価証券などの動産をすべて把握することは現実的ではありません。そのため、信用調査の資産内容といえば通常は不動産のことです。不動産は無担保で多数保持していれば、かなり良い評価に繋がる傾向があります。

 

業績(結果主義)

信用調査では毎期売上が上昇していて、利益もたくさん出ている会社に高い評価を付けます。しかし、日本国内で法人登録している企業のうち70%は赤字決算を申告しているのです。法人の赤字決算が多い理由は、社長やその親族などが給料をできる限りたくさんとって利益を蓄えておき、法人として利益を出したくないからです。会社が資金不足になれば社長が資金を出すという形が一般的なため、赤字決算であっても資産内容や社長の資産に問題がなければ減点対象にはなりません。

 

取引先(大企業偏重)

評点を付けるにあたっては、仕入先・販売先などの取引先が大手企業であれば、会社規模が小さくても安定性を買われ高評価につながります。その一方で、無名の企業としか取引していない場合は、業績が良くても焦げ付きの心配があるため、評価を得ることはできません。

 

社長の資質(保有資産偏重)

会社規模が小さいほど社長の資産が重要視されます。社長の資産はもちろんのこと、倒産歴がないかどうかや設立までの経歴などが調査対象です。しかし、社長の資産や経歴を短時間で調べることは難しいため、評価が高くても評点には大きくは反映されません。

 

信頼できる調査会社の選び方

企業の信用調査を行っている会社は多数ありますが、実質は「(株)帝国データバンク」と「(株)東京商工リサーチ」の二強となっています。この2つの調査会社を合わせてのシェアは80%を超えているので、他社を利用したい相当な理由がない限りはこの2社のどちらかでいいでしょう。それぞれの特徴をまとめたので、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

(株)帝国データバンクの特徴

(株)帝国データバンクは信用調査会社では最大の規模を誇っており、従業員も3,000人を超えています。最大手であるため多くの情報を保有しており、調査対象の評点をすぐに確認できることが特徴です。

 

(株)東京商工リサーチの特徴

(株)東京商工リサーチでは、中小・零細企業の評点に力を入れています。そのため、該当率が非常に高い特徴を持っています。さらに、最速で5営業日での納期が可能なため、急ぎで評点を知りたい場合には使いやすいでしょう。

 

まとめ

これまで企業の評点について詳しく紹介してきました。評点の付け方や重要視されているポイントを理解することで、どの程度あてにしてもいいのかが分かりましたね。また、信用調査会社では2つの会社を選んだ方が良いとしましたが、まれに相手企業から調査を断られることがあります。そんなときは、「総合探偵社ブレイブリサーチ」で内偵調査をご依頼ください。